マレーシア、食糧難に陥る可能性も:ISI

 マレーシアにおける食品輸入額は、毎年500億リンギにのぼる莫大な額となっている。広大な耕地を保有するにもかかわらず、食料生産に使われず、有用な土地活用が行われていない。


 新型コロナウィルスの大流行は、世界のサプライチェーンに大きな影響を及ぼしている。国々が課した国境閉鎖が引き金だ。


 インドから大量に買い付けている玉ねぎは、マレーシアで最も重要な輸入食品だが、長引くインドのロックダウン政策により、国内供給への影響が出始めている。オーストラリアからの小麦についても同様だ。


 だが最も憂慮すべきことは、マレーシアにとって最も重要なベトナムやタイなどの食品輸出国が影響を受けているメコン川の問題である。川沿いのダムの激増や気候変動により、同川に流れ込む海水汚染が急激に拡大。両国の養殖や農業生産、特にコメの生産に大きな打撃を与えている。これにより、両国は輸出向け商品の確保が難しくなり、国内供給向けへの対応を取らざるを得なくなった。ベトナムに関しては、輸出契約の破棄を決めた。


 輸入商品に大きく頼っているマレーシアにとって、この事態は深刻である。


 国際戦略研究所(ISI)のチア・チュアン・ヨン会長は12日、この事態を受け、マイマカナン・マイ・フード・プロジェクト(mymakanan.my)の立ち上げを発表。同会長によると、このプロジェクトは、マレーシア国民に国中のあらゆる商品を販売提供するための一助となる“イエロー・ページ”だという。牛や豚などの肉や家きん肉、魚介類、魚介類、野菜、調味料、乾物などの食品を生産する地元生産者と、これらの食品を必要とする消費者が直接連絡を取りあい、やり取りができるようになる。


 これまで大手スーパーマーケットなどに商品を売っていた生産者たちは、このパンデミックの状況下で商品をさばくことができなくなり、キャメロン・ハイランドの農家のように食品を廃棄する状況に陥っていた経緯がある。だがこのプロジェクトの発足によって、地元産の食品を国民に広く知らせることできるようになる。”マイマカナン・マイ”が地元生産者の生き残りのための重要な血脈となり、生産者は引き続き、より多く生産できるようになる。


 同会長は、「このような困難な時期に、地元生産者が食品生産を増加するために必要な支援を我々が提供しなくてはならない」とし、地元生産者の食料生産を奨励し、このプロジェクトが迫りくる食料危機に備えるのに役立つことを願うと述べた。


 マレーシア国内で入手できる食品のチェックは、www.mymakanan.my で。(ザ・サン・デイリー/5月12日)

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