パーム油需要高も資金不足:パキスタン

Updated: Mar 18

 マレーシアはパキスタンのイムラン・カーン首相が誓約したパーム油の購入にあまり期待しすぎないほうがいいというエコノミストやアナリストらの声が相次いでいる。パキスタン国内における資金不足と同国におけるパーム油の需要低迷が主な理由だ。


 マラヤ大学のビジネス・会計学部のナザリ・イズマイル氏は、カーン氏の言動は奇妙、マハティール首相を喜ばせるだけだと言及したうえで、「マレーシアのパーム油輸出拡大を支援するためだけに、全てのパキスタン人にチャパティやクリーマーなどパーム油を使用する食品の消費を増やすよう要請できない」と述べた。一方で、「解決策の一つは、インドと取引のある国、第3者にパーム油を輸出することだ。例えばインドと貿易協定を結んでいるシンガポールの企業を通じて、インドに再輸出する方法」と述べた。


 6日、カーン首相はプトラジャヤを訪問した際に、「インド市場におけるマレーシアの損失を補うため、パキスタンはパーム油輸入を増加する」ことに言及。


 これについてシンガポールのパーム・オイル・アナリティクスを率いるサティア・バルカ氏は、「パキスタンがマレーシアからのパーム油輸入を増やしたとしても、インド購入分を埋めるには不十分」と指摘している。「パキスタンは2019年にマレーシアから108万トン、インドは440万トンを購入。この損失を完全に補うためにパキスタンは、330万9000トンの追加購入する必要がある」ことに言及した。


 同氏は、同国市場がインドよりも小さいことも指摘、「そもそもインドほどの食用油の需要がなく、(パキスタンが)購入を大幅に増加することは考えにくい。そもそもパキスタンのパーム油の80%が低価格のインドネシア産である」ことに言及した。だが、「マレーシアがインドネシアに対して関税面で優位に立てば、パキスタン向けのパーム油輸出は大幅に増加する可能性はある」と述べた。


 独立系エコノミストのフー・ケ・ペン氏も「パキスタンはマレーシアにおいて3番目に大きいパーム油輸入国だが、パーム油を追加購入できる手段がない可能性がある」と指摘。同氏は 「(パキスタンは)買いたいけれど、買えない。同国の第1四半期のパキスタンの対外債務総額は1069億米ドル。国際的な支払い能力の向上を図るための国際通貨基金(IMF)からの借り入れが増加している」と述べた。


 一方で、国際イスラム大学イスラム銀行・金融研究所の元学部長のアハマド・カミール・マイディン・ミーラ氏は、「パーム油だけでなく、米や肉、その他の食品を買うことで残りの損失を穴埋めることができる」ことに言及している。(FMTニュース、2月6日)

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