ゲンティン・マレーシア、下落 ウィルス拡大懸念で

Updated: Mar 18

 ゲンティンのカジノ会社が、ウィルス感染が拡大傾向にあることを背景に売られている。ゲンティン・マレーシアの株価は、5日の終値3リンギを下回る2.94リンギまで下落。これは昨年1月来の低水準だ。


 これは、2月の中国からの全てのツアー予約をキャンセルするという同グループによる発表が影響、またこのキャンセル料が収益を上回る見通しとなったことによるもの。同社は、今回のキャンセルは新型ウィルスの拡大リスクを減らすため、健康と安全に関する国際的な取り組みに倣うものと説明したが、ヒルトップ・カジノの株価は1月17日に付けた3.35リンギから過去3週間で12.5%下落。23億7000万リンギもの時価総額を消失した。同様に親会社のゲンティンの株価も急落、3週間で14.24%下落し、5.30リンギで引けた。これは、2010年3月以来の安値である。


 現在の株価水準によると、コングロマリットの株価は、7.30リンギの合意目標価格を27.4%下回っている。だがアフィン・ホワン・キャピタルのン・チ・フンアナリストは、中国からの観光客は消費市場やVIP市場に影響を与えるほどの存在ではなく、影響は限定的だろうと予測し、「ホテルに滞在している国籍の70%は地元客。出来高の大半は地元勢が出資し、次に多いのがアセアン諸国からの人々だ」と述べた


 しかし、総合出来高が減少しているため、「2020年第1四半期の原則はやむを得ないだろう。この状態が長引けば、下方修正の見通しもあり得る」と言う。投資家の大半の懸念は、新型ウィルス拡大の長期化。「観光客や地元の人たちを含め、込み合った場所を避ける可能性が高くなる。これは間違いなくビジネスに影響する」と付け加えた。

 

 ただ、ゲンティン・マレーシアが今年の年末にオープンする予定のテーマパークには大イに期待しているとしながらも、旅行・支出パターンが改善しなければ、訪問者数がアナリストの予想を下回っても驚くことはない、と述べた。


 予想を下回る業績見通しの懸念とは別に、野村證券のタシャル・モハタ調査部長はゲンティン・マレーシアのように常に海外観光客へと密接にかかわっている会社の場合、ここのところの安値拾いの機会がシンガポールの同業者に比べて低い、と指摘する。この状況が続けば、地元の来場者も減少する可能性が高いと強調した。だが「今回の観光株の急落は、歴史の動きとしてみれば一時的なもの。(ウィルス)の大流行が治まればV字型回復となる」とも述べた。


 一方で、データが非常に限られているため、今回のアウトブレイクいつまで続くのかはわからないが、今年開園する予定のゲンティン・マレーシアのテーマパーク、また、エンパイア(リゾーツ)の損失が予想より早くに減少すれば収益が向上する可能性は高く、いいエントリーポイントになるだろう、としている。


 中国の特別行政区のマカオのカジノでは、ウィルスのまん延を防ぐため、2週間の閉鎖を余儀なくされた。ブルームバーグによるランダムなチェックによると、カジノオペレーターであるMGMチャイナの株価は過去3週間で26.7%下落した。


 TAアナリストのタン・カム・メン氏は「香港に上場しているカジノ事業者を見てもわかるように、株価はここ1カ月下落している。比較的海外の株主の割合が多いゲンティン・マレーシアはダウンサイドのリスクにさらされている」としたうえで、「今の時点ではどの株も買わない」と述べた。(エッジ、2月6日)

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